Interviews
調査本部
A. Yoshida
ディレクター
商学研究科卒
入社動機Motivation to Join the Company
大学院で専攻していた財務会計を生かせる仕事という視点で就職活動をしていました。会計コンサル、メーカーの職種別採用など幅広くエントリーしていく中で、投資銀行という職種に興味を持ちました。シティとの出会いはスプリングジョブでした。数日間で投資銀行部門、株式調査部門、セールス&トレーディング部門の仕事内容を把握することができましたが、何よりも各部署の方々、数十名とお話することができた点が魅力的でした。その中で、社員の方々が生き生きと自信を持って働いている、この方々と一緒に働きたいと感じ 、直感的にこの会社に就職したいと思いました。
キャリアステップCareer Step
2003年に入社しました。株式調査部への配属は入社前から決まっていましたが、入社後数カ月は各部署での体験トレーニング、ニューヨーク研修などを経て、実際に本格的な業務に携わったのは夏以降でした。自動車(完成車)セクターに配属されましたが、最初の2年間は上司の下でアナリストの“てにをは”を学びました。その後、2005年に自動車部品セクターの一部を任されるようになり、2007年からは自動車部品セクターの全てを担当することになりました。この時期からセクターアナリストとして、顧客評価やアナリストランキングなどの外部サーベイが重要となりました。2013年からは完成車を担当しています。
業務内容Business Content
トヨタ自動車やホンダなどの完成車メーカーの担当アナリストとして、株式調査を行っています。仕事内容は主にインプット→レポート作成→プレゼンテーションという流れで構成されます。インプットは会社主催の決算説明会や新車発表会、技術説明会等のイベントに参加したり、個別に取材を行うなど、自動車に関するあらゆる情報を収集します。それらの情報に基づいて分析を行い、自分のオピニオンをレポートを通じて発信します。さらにその内容を国内外の投資家に対して日本語または英語でプレゼンテーションします。チームは通常、シニアアナリスト(私)、ジュニアアナリスト、アシスタントで構成されます。
仕事のやりがい・醍醐味Rewarding
よいレポートを執筆し顧客に認められたときや、自分の推奨が当たった時はやりがいを感じます。例えば、トヨタ自動車の全固体電池のレポートはタイミングとオリジナリティにおいて国内外の投資家から良いフィードバックをいただきました。また、ヤマハ発動機の二輪の収益性改善ストーリーに早くから着目し推奨した結果、実際に収益は改善し、株価はその後大きく上昇したこともありました。自身の経験に応じて企業やニュースに対する理解が上がっていくことや、業界が大きく変化していることで、日常的に飽きることがないのも特徴です。
今後の目標Future
自動車産業は100年に一度の大変革期にあると言われており、自動車メーカーも変革を迫られています。新聞で自動車に関するニュースフローが出ない日はないほど、業界が動いています。非常にエキサイティングな業界を担当していることを幸運に思い、今後もこの仕事を続けていければと思っています。大学院時代は無形資産のディスクロージャーの研究を行っていたことや、昨今のESG投資の普及などから、今後は非財務的指標にも一層着目し、レポート執筆を行っていく予定です。
学生へのメッセージMessage
私が就職活動を行ったのは2002年頃であるため、就職のあり方や就職活動のスタイルは大きく変わってしまっているのではないかと推測されます。しかし、おそらく人と人とのつながりが重要な点は変わっていないのではないかと思います。どんな大企業でも個々の人から構成されているわけで、人間関係が一番重要です。その意味で、希望する会社の、なるべく多くの社員と話し、自分で感じたことをぶつけてみることが、最適な就職先を見つけるポイントになるかと思います。
一日のスケジュールSchedule of the Day
起床後すぐに日経新聞の記事をチェックし、株価に影響を与えそうな内容がある場合は、レポートを執筆します。オピニオンのある日は、朝会でセールスに対して数分のプレゼンテーションをします。その後、朝食を取り、投資家に電話をします。昼間は投資家を訪問してプレゼンテーションを行ったり、インプットを行ったりします。夕方にはロンドンコール(ロンドンのセールスに対するプレゼンテーション)に参加することもあります。帰宅時間は平均的には19時くらいで、その後夜のニュースや海外の株価動向をチェックしつつ、子育てに励みます。なお、アナリスト業務の時間的なフレキシビリティは非常に高いため、人により働き方はさまざまです。