サステナビリティ
現代社会は、気候変動、急激な都市化、貧富の格差など、相互に深く関わりあった課題に直面しています。シティは、世界の金融業界をリードする企業としての責任を果たすべく、サステナビリティを経営の中核と位置づけて、積極的に取り組んでいます。
シティのサステナビリティに関する活動は、環境ファイナンス、ソーシャル・リスク・マネジメント、オペレーション&サプライ・チェーンを、3つの柱として掲げています。私たちの業務とこの3つの柱は互いに深く関わりあっており、イノベーションに富んだ手法でそれぞれの活動を推進しています。シティは、お客様、サプライヤー、社員など、さまざまなステークホルダーとの協力が、サステナビリティの促進に欠かせない要素であると考えており、それらステークホルダーとの透明性ある良好な関係を維持構築することを、サステナビリティ戦略の基礎と位置づけています。
シティのミッションは、経済発展に寄与することであり、環境保全および社会の発展を推進し、次世代に向けて、価値あるビジネスを提供することです。業界をけん引し、お客様や全世界の同僚と共により持続可能な成長を目指しています。また、お客様をすべての中心に置き、世界各国でポジティブな影響を及ぼす計測可能なソリューションを追求しています。
具体的には、1,000億ドル環境ファイナンス目標や再生可能エネルギーで自社電力需要をまかなう方針に加え、2017年の本社リノベーションでは、LEEDプラチナ認証の取得などを目指しており、サステナブルで社員や近隣の方々が快適に過ごせる環境の整備に努めています。リノベーション後の本社ビルは、コジェネレーション、スマート照明、空気の改善、水資源の保全強化など、持続可能な機能が組み込まれる予定です。シティは大規模商業ビルでの温室効果ガス排出量を10年間で30%削減するというニューヨーク市の取り組み「カーボン・チャレンジ」への参加も発表しており、これまで一貫して環境と社会におけるリーダーとしての役割を担い続けています。
責任あるビジネスの執行は当社を成功に導く根幹であり、金融システムと地域社会を守るために不可欠であると考えています。これには、倫理に根付ざした企業文化や多様で能力の高い人材が欠かせません。お客様のプライバシーや人権保護、サプライヤーとの連携、私たちが金融サービスを提供する環境や社会的なプロジェクトのリスク査定や報告など、いかなる場合においても、お客様からの信頼をお寄せいただけるよう、常に責任ある倫理に沿った業務遂行を目指しています。
日本における取り組み
日本でも、オフィス内や業務プロセスに環境に配慮した取り組みを導入したり、環境保護を目的とした社員ボランティア活動を行うなど、さまざまな面でサステナビリティを達成できるよう、日々努めています。
その一例として、シティが毎年行うボランティア活動「グローバル・コミュニティ・デー」が挙げられます。これは、世界中のシティ社員とその家族や友人がそれぞれの地域社会への貢献を目的にボランティア活動を行うという恒例行事で、毎年世界90カ国450都市で10万名を超える社員が、食糧支援、教育環境改善、若者の就労支援など1,400を超える社会貢献活動に従事しています。2018年には、国連で採択された持続可能な開発目標(SDGs)をボランティア活動の指標として取り入れ、その達成を目的とした活動にも力を入れています。日本でも活発な活動を行っており、拠点のある東京、大阪、沖縄を中心に、海岸や河川の清掃活動など、環境保全やサステナビリティ促進につながる活動を進めています。日本国内のNPOなどと協力して、間伐材の有効利用や森林荒廃の原因となる竹の駆除など、森林保全活動にも積極的に取り組んでいます。